こんにちは。
心を育むパステルアート ゆびまるこのルパです。
今日は「真っ黒パニック」をご紹介。
この子の絵、黒ばかりなんです。
お絵描きしていても、最後に真っ黒になっているんです。
幼稚園の先生からは「心配だ」「お母さん大丈夫ですか」って言われました。
黒で絵を描くこどもは心が不安定だと聞きます。
うちの子大丈夫でしょうか?
- 黒で絵を描く。
- 真っ黒に塗りつぶす。
- 黒だからおかしいと言われた。
お母さんの「黒パニック!」事件。
あるあるです。
まるで駆け込み寺のように「うちのこ、真っ黒なんです」って子どもが連れてこられます。
お母さんの不安が大きい。
確かにほかの子はきれいな色で絵を描いているのに、
その中で我が子は黒でまっくろに塗っている。
- しかも必死で。
- しかも本気で。
- 夢中で真っ黒クロスケ。
すべての色を塗りつぶすように、ガシガシ、ガシガシとクレヨン黒をぬっています。
その様子は少々狂気じみていることもあり、ホラー感さえ漂ってきます。
「うちのこ、大丈夫?」
心配になります。怖くなります。
黒から読み解く心理的な意味もありますが、
ゆびまるこでは、表現の中で起こることは「発達過程」としてとらえていきますので
このようにお答えすることが多いです。
※お子さんによって変わりますが。
黒はすべての色を含んでいる色なんですよ。
すべての色が集まれば黒になる。
黒は強い色です。その強い色を塗りこめる力があるんだなと思います。
力がないと、黒は使えませんから。
「すごい!力強いね!」
「パワフルだね!」
それでもやっぱりお母さんは、不安ですよね。
そうい時は、黒から先を、色の世界を見せてあげます。
「さて、次は何色が出るのかな?」
なぜなら、黒は成長期で起こる現象。
体の変化、心の変化、環境の変化。変わる時に、こどもは黒で変化を教えてくれたりします。
変化儀式が黒であられることも多い。
黒の時代が終われば、次の色が出てきます。
「黒ステージ、クリア!おめでとう!成長したね」だと思っています。
次は何色が出るのかな。黒チャレンジ、頑張って。
今が成長の時。さあ、次は青色か?緑色か?見せておくれ。
そんな気持ちで、黒の時代をそのまま受け止めてあげたらどうでしょうか?
時々、やってくる黒の儀式。
さっきまで、きれいな世界を描いていたと思ったら、次には真っ黒な世界。
正直、私も心の中では動揺したりします。
「なにがおこったの?」
「この子の中でなにがおこっているの?」
しかし子ども達は日々成長している。
どんどん変化している。何かが変わったのでしょうね。
- そういう時は、まず様子を見ます。
- どんな表情で描いているか
- どんな気持ちかな?と想像する
- そして塗りつぶしが終わった時に声をかける
心配とは関係なく
「楽しかったー!!全部まっくろ!!」と最高の笑顔を見せてくれたこともあります。
デトックス完了したようです。
夢中になって黒で塗りつぶしているのは、
- 嫌だと思ったから
- なにか違うと思ったから
- 黒がかっこいいから
心が動いているから、黒の選択が出てきたのですね。
それに黒は力がいります。
未就学時代によく起こる「黒現象」ですが、言葉がうまく言えない時に行動で黒になったりします。
伝えたい気持ち、表したい気持ちがある、心が動いているから黒が出てきた。
そう思うと、必死に黒を塗っている姿は、まるで自分と戦っているようにも見えますし、
自分の気持ちを捕まえようとしている姿にも見えます。
それだけまっすぐに黒に向き合っているこどもたち。
「変!」「おかしい!」と否定してしまっては、もったいない。
その黒チャレンジの中に、彼らの成長があるから。
心の根っこ(レジリエンス)を育てる視点で考えると
黒はチャンス!
心の根っこをのばしているから。
「おっと!黒ですか?黒、出ましたー!黒チャレンジ、始まります!」
成長の階段を上ろうとしているように思えます。
黒チャレンジ、していただきましょう。
真っ黒くろすけさえも、愛して、楽しんでいきたいですね。
そして黒が明けた時、心から喜びましょう。
「黒があけたら、虹色だった」って。
感動です。