こんにちは。
心を育むパステルアートゆびまるこのルパです。
ちょうど9年前の2011年3月11日。
東日本大震災の日。
わたしは職場のパソコンで津波の映像をみながら強く思ったのでした。
「いつかは来ない」
当時は公務員で毎日六法をひきながらお仕事する毎日でした。
しかしそれ以前は、ずっとこどもの環境にかかわる仕事。
学生時代から、「環境が子供を育てる」と信じ、研究してきて、仕事もまちづくり関係。
まちをつくったり、家をつくったり、コミュニティをつくったり、
暮らしをデザインしたり、イベントをデザインしたり。
ずっとこどもたちと一緒にいました。
まちとこどもと暮らしの変化。
すくすく、のびのびと成長していく計画づくり。
公務員のお仕事も嫌いではありませんでしたが、
私の心はずっと望んでいました。
- 「いつか、こどもの環境に戻りたい」
- 「いつか、こどもが育つまちづくりの仕事に戻りたい」
- 「いつか…」
いつか、いつか、いつか。
そして311の日。
「いつかは来ない」ことを知りました。
「いつか」って言っていたら、きっとできない。なにもしないまま、終わってしまう。
そう思ったのでしょうね。
その日のうちに、言っていました。
「私、仕事辞めます」
その時は、震災でそれどころではない状況でしたが、
その時に私の心が決まりました。
「いつかが来ないのなら、いつかを自分で作ろう」。
時は待つこともできますが
時を自分で作ることもできる。
「できるかどうか」よりも「やってみよう」と飛び込んだ
誰もしたことがない世界を作ってみよう
私が見たい世界を作ってみよう
私が出会いたいこどもたちの表現の世界と出会うために
とことん、やってみよう。
(のちにすぐに後悔することになるのですが…あれ?)
それから9年。
いまでは素晴らしいこどもたちの成長と発見の瞬間に立ち会うことが仕事となりました。
素晴らしいお仕事をつくることができました。
今日のこどもたちも素晴らしかった。
鳥を描くテーマ。
どんどん理解して、吸収していきます。
「できるね」「かけるね」「でてくるね」
たくさんの旅を経て、たどり着いたのは
枝がラインとなって色彩をめぐるアート。
とっても素敵。
「この模様のお洋服着てみたい」
テキスタイルデザインのようです。
「できるね」「できたよ」
「鳥だね」「ふえたよ」
これまでみんなと同じテーマのものは描かなかったけれど
今回初めて同じものを描くことができました。
「これもいいね」
その声が聞けてよかった。彼の挑戦と成長がそこにありました。
すべてはこどもたちの挑戦。成長の証。
色の世界はどこまでもこどもたちの世界を表現してくれるのでした。
「ピンクだよ」
大好きなピンク色をけずって、両手も大好きなピンク色。
好きな色にふれている時間はとても嬉しそうで、どんどんピンク色になっていきます。
夢中になれること。
素晴らしい力です。
何も言わずに描きだして、気づいたらいませんでした。
そこには猫の絵。
「え?自分で描いたの?」
大好きな猫の絵を描くことができました。
特徴をしっかりとおさえています。
みんな笑顔の猫さんたち。
言葉でのコミュニケーションはできなくても
この絵が教えてくれます。
- みんな笑顔で、楽しい。
- 好きなものが、ちゃんとある。
絵を通して彼女の心にふれた瞬間でした。
心に触れた瞬間、感動でいっぱいになります。
こどもたちはいつも感動をくれるのです。
いつもいつも、こどもたちのまっすぐな絵は教えてくれます。
いまの気持ち、いまの好き、いまの私。
まっすぐに純粋に目の前のことに夢中になれる力。
手も顔も色だらけになりながら、それでも必死に描きます。
私も一緒に顔が色だらけになるのですが、それも嬉しくて、楽しくて。
帰る時にスタッフのみなさんに
「先生、顔が大変なことになっていますよ」
そういわれることが嬉しくもあります。
9年前の3月11日。
あの時に「いつか」を決断したからこそ、今がある。
子ども達と一緒に表現して、向き合えて、笑顔になれる。
見たい笑顔がありました。
見たい世界に生きている。
そしてまだまだこれからもこどもたちにたくさんの「できる」を見つけて、伝えていこうと
そう思うのでした。
ふと、311の決意とこどもたちの笑顔を書きたくなって。
「いつか」は自分でつくることができますね。
子育て中でも「いつか」に向かって、できることはある。
ママたちに夢を叶えてほしいです。応援してます。
それではまた。
今日もまる!みんなにまる!ゆびまるこでした。